先日の新聞で、「
屋根に穴を開けない太陽光パネル設置方法」 の記事が掲載されていました。
太陽光発電システム施工の (株)オルテナジーの開発した 「シンプル・レイ」 という工法で、屋根を両側から挟み込む 「への字型」 の架台を軒下の側面壁にワイヤーで固定するのだそうです。
この工法により、
・施工不良や防水剤の劣化による雨漏りリスクの低減
・金属製屋根に開けた穴から発生するサビの防止
・これまで難しかった傾斜のあるコンクリート屋根への施工も可能
といった効果が期待できるのだとか。

さて、この 「屋根に穴を開けない」 工法についてはこれまでも何度か耳にしたことがあったと思い調べてみたところ、結構な数が見つかりました。 ご参考までに列挙しておきます。
■ カナメソーラーグリップ (株式会社カナメ)

屋根材を掴み込む形で固定した金具に架台を設置する工法。
■ キャッチ工法 (セキノ興産)

金属屋根材を専用の取り付け金具で挟み、ボルトで固定する工法。 金属屋根にのみ対応とのことです。
■ テクノストラクチャー専用屋根材 「機能屋根システム」 (パナソニック)

穴開けなしで太陽光パネルの設置が可能であることを謳っていますが、よく読むと特殊形状の屋根材で、屋根材そのものの葺き替えが前提となります。 つまり、既存のスレートや瓦に設置可能ということではありません。
■ マグソーラーシステム (栄住産業)

着磁補強板をエポキシ接着剤と粘着テープで屋根に接着、そこへマグネットを取り付けたソーラーパネルを取り付け。 …それって結局、「屋根へは接着剤とテープで付けます」 ってことですよね?
■ PVグリップ工法 (ハウスジャパン)

太陽電池を組み込んだ 「PVウェーブパネル」 を使用するとのこと。 先ほどのパナと同じく屋根材なので、葺き替えが前提となります。
■ 無穴ブリッジ工法 (メイデン)

工法の説明が見当たらないため、詳細はわかりません。 施工事例の画像からは、陸屋根専用のようにも見えます。
■ サンジュニア (※会社名。 工法の名称は特にない様子)

「屋根に穴を開けない」 と言っているだけで、詳細は一切不明です。 他サイトには 「ワイヤー固定方式」 という情報も見られますがこちらも真偽のほどは確認できず。
以上、7種類。 うち2つは屋根材そのものの葺き替えを行なうため、既存屋根材に適用可能なのは5種類ということになります。 ざっとググっただけでこれだけヒットしましたので、詳しく探せば他にもあるのではないでしょうか。
いずれの工法も特殊なものであるため、従来の方式に比べるとコストは高くなるものと推測され、これが導入に当たっての最大のネックとなると思われます。 (最初に紹介したシンプル・レイ工法の場合、架台価格が太陽光パネル出力1kWあたり7万~10万円と、従来型のおよそ2倍だそうです。 うへ)
雨漏りリスクさえ回避できればべつに屋根に穴を開けたって一向に構わないのであり、そういう意味では従来工法で信頼のおける業者にお願いするのが最良の選択となりそうですが、その信頼のおける業者の判断基準がよくわからず袋小路に入ってしまったりとか (笑)。
なんて過剰に石橋を叩いてばかりでは、太陽光パネルなんて一生取り付けられないんでしょうけどね~

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